2018年12月22日土曜日

1年のスタートお正月にやりたいこと

正月は豊作をもたらす神様への儀式
 正月には、新しい年の神様が家に降りてきて、
 その年の豊作や幸福を授けるという言い伝えが。
 この神様は年神様と呼ばれます。お正月のさまざ
 まなしきたりは、年神様を迎えるための儀式なのです。
神様を迎えるお飾り
 見慣れたお飾りにはそれぞれ意味があります。知ってお
  けばお正月の準備が楽しくなるかも。29日は「苦(九)」に通じ31日
  は「一夜飾り」で不吉とされるので、その日に飾るのは避けます。
  [門松]門や玄関に飾る門松は、年神様が家に降りるときの目印。「松の内」
 とは、門松がある間という意味です。7日の松の内が過ぎたら取り払いましょう。
 [しめ飾り]けがれを清め、年神様を祭る神聖な場所で
 あることを示すもの。玄関に飾る「玉飾り」、台所な
 ど水周りに飾る「輪飾り」、神棚や戸口に張る「しめ
 縄」があります。
 [鏡餅]年神様へのお供え物、丸い餅は魂をかたどったもので、
 食べると新たな生命力を授かるとされます。
おせち料理で神様から力をもらう
 昔は、季節の区切り(節供)にさまざまな行事がありました。
 そのとき、神様に供えた「節供(せっく)料理」が、おせち
 (お節)料理の起源、正月のおせちは大晦日に年神様へ供え
 た料理をいただいて、力を授かるもの。また年神様がいる
 間は、煮炊きをつつしむという意味もあります。
正月料理は柳丸箸を使う
 お正月のごちそうは、神様といっしょにいただくもの、そこで、両端が細く、丸く
 なった「柳丸箸」を使います。一方の箸は神様が召し上がるために使われるのです。
お屠蘇は若い人から飲む
 元日にいただくお酒、お屠蘇(とそ)。もとは生薬をブレンドした「屠蘇散」を、
 お酒に一晩つけて作る薬用酒です。「屠」は邪気を払い、「蘇」は心身を蘇らせる
 という意味。悪いものを追い出し、長寿をもたらすとされます。若者の生命力を
 年配者にわける意味で、年少のものから順に飲むのがしきたり。
お雑煮は全国各地土地のスタイルで
 お雑煮は、大晦日に年神様に供えた野菜や餅を元日におろし、煮て食べたのが始ま
 りといわれます。地方によってだし汁や具が違い、故郷の味を感じる代表的な正月
 料理といえます。
 [江戸雑煮]すまし汁に焼き餅、具は鳥肉、小松菜など。
 [京雑煮]白みその汁に丸餅、えび芋、京人参など。削り節を盛る。
 [鳥取]小豆を使った、ぜんざいのような甘いお雑煮
 [博多雑煮]すまし汁で、ぶり、かまぼこ、里いも、しいたけなどぐだくさん。
初詣は7日までに
 神社やお寺にお参りして、今年一年無事とご利益を祈願する「初詣」もともとは
 元日にするもの。今は1月7日の松の内までとなっています。現代は有名な神社
 に大勢の人気が集まっていますが、本来は生まれた土地や住んでいる場所の神様に
 お参りするもの。初詣は年神様への祈願なので、神社に行くのが正式。お寺のお参
 りでは柏手を打たず、手を合わせるだけにします。
年始回りは元日を避けて
 日ごろお世話になっている人へあいさつにうかがうのが、「年始回り」。本家と
 分家の間で行われていましたが、会社の上司や親族、ご近所のお宅などを回るよ
 うになりました。元日はゆっくりくつろぐ日などで、2日以降の松の内に。持参
 する手みやげを「お年賀」といいます。菓子折りやタオル、石けんなどの実用品
 を、お歳暮を贈っていたら、持参しなくても大丈夫。玄関先であいさつし、手短
 にすませましょう。
お年玉は学生にあげる
 お年玉のルーツは餅。年神様にお供えした餅を分けたのが、始まりだとか。お年
 玉をあげるのは親戚や親しい人の子供。金額は、小学生で3.000円、中学生で
 5.000円、高校生で5.000円~1万円、大学生1万円が目安。親戚どうしで、 
 相談して相談して決めてもよいのでは。社会人にはあげなくてよいでしょう。小さ
 いのし袋の「ポチ袋」に入れて渡します。
七草がゆで無病息災を祈る
 松の内が終わる1月7日の朝、1年の無病息災を祈って、七草がゆを戴きます。
 かゆに入れる春の七草とは、せり、なずな、ほとけのざ、はこべら、ごぎょう、
 すずな(かぶ)、すずしろ(大根)。正月料理で疲れた胃腸をいたわるのにぴっ
 たりです。七草はスーパーでパックで売ってますが、春菊や小松菜などの野菜で
 代用してもOK。
鏡開きの餅は切らずに割る
 お供えしていた鏡餅を下げて、雑煮や汁粉にしていただく「鏡開き」1月11日
 に行います。餅は木槌で叩いたり、手で割ったりして「開く」のがしきたり。
 「切る」は忌み言葉なので、刃物を使わないことになっています。この時期にな
 ると、餅がかびてしまうのが困りもの。重ねた餅の間に塩をふると、カビが防げ
 ますよ。
小正月にお飾りを燃やす「どんど焼き」を
 旧暦が使われていたころは、一年の最初の満月にあたる1月15日が「正月」で
 した。いまの太陽暦になって1日が「大正月」になり、15日を「小正月」と呼
 ぶように。この小正月のころ、正月飾りを集めて焼くのが「どんど焼き」神社に
 持参して、焼いてもらいます。この火で餅を焼いて食べると風邪を引かないとか
 書初めを燃やすと字が上手になるなど言い伝えが。

 

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