結核は、戦後、医療・医学の進歩や生活衛生の向上などにより、大きく患者を減らすことができました。ところが1997年には患者数、り患率ともに増加しました。人々が結核に対して警戒心を持たなくなってしまったことも原因の一つであると考えられます。一人一人が結核に対する正しい知識を持つことが大切です。
毎年、9月24日から9月30日までの期間は、結核予防週間です。
咳やくしゃみでうつる結核
結核菌は結核患者のせきやくしゃみで空気中を飛び、人の
肺に吸い込まれることによって感染します。感染したからといっ
て、全員が発病するわけではありません。発病の主な要因として
・過労、過激なダイエット、偏った食生活
・糖尿病の人や透析をしている人、ステロイド剤を使用している人
・個人の体質
などが考えられます。またそのときの栄養状態、健康状態によっても
かわってきます。
・せきが2週間以上続いている
・たんが出る
・食欲不振
・体重が減った
・体がだるい
病状が進むと、血痰や喀血等の症状が出ることもあります。
菌はゆっくり、確実に肺を侵食し、空洞が大きくなり、放置しておくと、最後は
呼吸困難などで死亡することもあります。
結核予防のポイント
遅くとも1歳までにBCGを接種しましょう。
乳幼児は結核菌に感染すると一気に重症化し、生命にかかわることも
あります。後遺症も深刻です。BCGを受けていれば、感染しても重症を
防ぐことができるといわれています。
長引く咳は赤信号。早めに医療機関を受診しましょう。
発病しているかどうかチェックするには、胸部エックス線検査が有効です。
定期的な検診を
発病は高齢者に多くみられます。65歳以上の人は毎年結核・肺がん検診
を受けましょう。