2017年9月14日木曜日

空き家を生かす

実家の将来、売却か相続か 親自身が早めに決断を
高齢の親だけで暮らす実家は、親が亡くなると空き家に
なって、人口減少に直面する地方都市では、売るに売れ
ない事態に陥る可能性が高くなる。実家を空き家にしな
いために、専門家は 「現時点でいくらくらいで売却でき
るか調べ、親自身が売るかどうかを早めに決断するべき
だ」と指摘 する。 (白井康彦)
「実家を空き家にしてしまうと、後々大変だとの認識を
 親子で しっかり共有してほしい」と語るのは、空き家
 問題にくわしい不動産コンサルタントの長嶋修さん
 (49)東京都渋谷区。「話し合うには、親族が集ま る
 お正月が最適です」 長嶋さんによると、空き家は都市部でも増
 えており、人口減少が顕著になる今後はさらに急増する。東京都心部から 三、四十キロ
圏内のベッドタウンなどでも厳しい状態になりかねないという。親 の死後、空き家の所有
者になった子どもは固定資産税を負担しつつ、空き家が荒れ果てないよう管理し続けな
ければならない。長嶋さんは、空き家の処分に悩む人からの相談をよく受けており、「実
家が空き家になりそうでも、子どもからは言い出しにくい。親は自分がいなくなった後を
考えてあらかじめ手を打っておくのがベスト」と話す。実家の活用法としては親が亡くな
った 後に親族のだれかが相続して住む▽買い手がいるうちに 早めに売却し、親は転居す
るなどが考えられる。親族が住む場合は、その地域から勤務先に通えるのかや、子ども
の教育環境などが検討項目になる。売却する場合は、親の年金収入に見合った転居先
を確保できるのかという点や 、転居先に知り合いがいないと出歩くことが減って認知症の
リスクが高まること、 墓や仏壇などの管理が問題となりそうだ。長嶋さんは「地方都市の
中古物件はどんどん売りにくくなっており、できる限り早く売ろうと動いた方が有利。
地元の不動産業者はいくらくらいなら売れるかと いった情報を知っています」と相談を
勧める。
 











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