2018年9月4日火曜日

赤ちゃん返りを受け入れてあげる

お兄ちゃんお姉ちゃんの赤ちゃん返りが困る…でも実はそれって
 大切な自我の芽生えの時期って知ってました?
 今まで自分だけのものだったお母さんを、下の子が
 生まれることでお母さんの気持ちがそっちに集中する
ことで、上の子供が赤ちゃん時代の行動に戻ってしまう
ことを通称「赤ちゃん返り」と呼びます。これは別に変
わったことではなく、ごく当たり前のことです。むしろ
「赤ちゃん返り」がない方がかえって心配だといえます。
できない自分でできるようなことでも「できない」とか
「やって」とかいうようになるのも赤ちゃん返りの特徴
です。「自分でできるでしょ!」と言わず、「そう、でき
ないの。じゃやってあげるね」と言って、やってあげてください。
この時期の子供はこういう行動をすることで、お母さんの愛情を確認したいと
いう欲求があるのです。
赤ちゃん返りを受け入れてあげる
また、上の子供が赤ちゃん返りをしたときは、うんと甘えさせてあげてください。
スキンシップも多くとってあげてください。そうしてあげることで上の子供は精神
的に成長していくことができます。毎晩寝る前にそして夜泣きと同様に、夜寝る前
に毎晩耳元で「お父さんとお母さんの子供に生まれてきてくれてありがとう。お父
さんもお母さんも○○ちゃんに会えてとっても嬉しいよ」と優しく愛情を込めて言
ってあげてください。この言葉を毎晩言ってあげることで、子供はとてもよい子に
育つようになると言われています。反抗期2~5歳頃、靴などを履かせようとすると
「自分でやる」というようになったり、ちょっと気に入らないことがあると、物を投
げたりすることがあります。「この子ったら親に反抗ばかりするようになって、将来
大丈夫かしら…」と心配される方も多いのではないでしょうか。実はこの時期の反抗
はあまり心配する必要はありません。
自我の芽生え
2~5歳の時期というのは、子供の「自我」の芽生えの時期であり、自分の頭で考えて
行動したり、決断したりする能力が鍛えられる時期でもあります。
この時期の自我の芽生え(反抗)を大人が抑えつけてしまったり、反抗をなくすために
要求を満たしてあげたりすると、子供は自分の頭で考える・決断するという能力を伸ば
していくことにおいてマイナス要因になってしまいます。
物を投げる欲しいものを買ってもらえなかったり、自分の欲求が満たされず物を投げる
などした場合、まずはしっかり話(買ってあげられない理由など)をしてあげてくださ
 い。それでも物を投げ続けるような場合は、「こっちになげてごらん」と言って、子供
とキャッチボールしてあげましょう。そのうちに楽しくなって、暴れなくなるでしょう。
乱暴な性質
上の子が乱暴になったという場合は、お父さんお母さんとの体を使った遊びが不足して
いる証拠であるとも言えます。このような場合、叱れば叱るほどエスカレートすること
があります。相撲をとる、追いかけっこをする、泥にまみれて遊ぶ、という体を使った
遊びを増やしてみることで、乱暴な性質はよくなっていくといわれています。
叱るべきことかどうか
またこの「自我の芽生え」の時期にあまり強く叱りすぎると、落ちつきのない子供にな
ることがあるといわれています。叱る前に一呼吸おいて「本当に叱るべきことなのか」
をしばらく考えてあげてください。
我慢する子
お母さんが忙しく、子供にあまりかまってあげられないようなことが続くと、2歳くら
 いの子供でも親に遠慮するようになるといわれます。このような場合、おとなしく、何
でも我慢してしまう子供になってしまうことがありますので、子供ががまんせず自由に
気持ちを出せる雰囲気を作ってあげることが大切です。子供が小さいうちのの反抗に対
しては「親に向かって」というような言い方はNGです。「○○ちゃんもずいぶんお兄ち
ゃん(お姉ちゃん)になったね」というような言い方を心掛けましょう。
兄弟(姉妹)けんか
兄弟喧嘩で頭を抱えるお母さんが多いといいますが、たいていの親はそれを叱ってやめ
させてしまうということが多いようです。実は、叱ってやめさせてしまうことは、かえ
って逆効果であると最近では言われるようになりました。危険を伴うような場合は例外
として、基本的には兄弟げんかはとめず、泣くまでやらせておいた方がよい。
ケンカの原因
兄弟喧嘩が起こる原因は、実は子供の欲求の衝突ではない場合が多く、喧嘩することによ
って、お母さんの気持ちを自分に向けさせたいという気持ちからだと言われています。
いつもお母さんの愛情は自分に向けていて欲しいと願う子供にとって、兄弟(姉妹)の
存在がときに嫉妬の対象になってしまうのです。
お母さんはどっちの味方か?
お母さんが喧嘩をとめに入ったとき、子供が一番気になるのはお母さんがどっちに味方
してくれるかということです。自分に味方してくれれば子供は内心「やった」と思いま
すが、そうでない場合嫉妬心から「この次は自分の見方をしてほしい」という思いを抱
きます。これが喧嘩が絶えない悪循環です。叱らないこの悪循環に陥らないためには、
兄弟(姉妹)けんかを(危険がない限り)とめないこと、勝った方を叱らないこと、そ
して泣いた子をかばうことです。また子供は喧嘩をしながらも、次回からはそれぞれの
年齢に応じて解決策を考えるものです。子供の喧嘩は、子供にとってはまたとない鍛錬
の機会ともいえます。
口げんか
 フランスの家庭では、子供の「口げんか」を推奨しているそうです。
 殴り合いの喧嘩はすぐに分けるかわりに、思う存分「口げんか」をさせて、親もそれ
 を見て楽しむそうです。互いが言い負かされまいとして、一所懸命頭を使って、言葉
 を探しては発するという「口げんか」のスタイルが絶好の思考訓練の場になるという
 考え方に基づいたものだということです。
ごめんなさい
 子供に「ちゃんとごめんなさいと言いなさい!」という叱り方をしているお母さんを
 時々見かけます。たしかに間違ったことをしたときにきちんと謝ることができる、と
 いうことはとても大切なことです。しかし親があまり子供に「ごめんなさい」を強制
 してしまうと、子供にとって単にその場を逃れるためだけの言葉になってしまいがち
 です。「ごめんなさい」といいさえすればいいと考えるようになってしまっては困り
 ものです。「なぜ叱られたのか」を子供にきちんと考えさせることが大切です。
 それを理解した上での「ごめんなさい」でなくては意味がありません。弟や妹のでき
 たお兄ちゃんお姉ちゃんへの接し方は一筋縄ではいきませんが、日々気を付けていき
 たいものですね。

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