2017年9月6日水曜日

前立腺肥大はどんな病気?

前立腺肥大はどんな病気?
 前立腺肥大は男性特有の疾患。尿が出にくくなる、夜間に
頻繁に尿意をもよおす、などの自覚症状があり、男性の老
化現象の一種です。悪化させて他の病気を引き起こさない
ためにも、正しい知識を身につけましょう。

前立腺肥大は男性だけ
 前立腺肥大は男性だけが発症します。女性には前立腺がありません。
55歳以上の成人男性の4人に1人は前立腺肥大といわれています。高齢化に伴って、患者数は増加の一途をたどっています。厚生労働省の調査によると、前立腺肥大の患者さんは1998年頃から急激に増え、現在治療を受け
ているのは約80万人と推測されています。
前立腺は、膀胱(ぼうこう)の下にあり、尿道をとりまく形になっています(図参照)。
内腺と外腺の2つの部分からなっており、健康な成人の場合、クルミほどの大きさ
です。前立腺には、精液に含まれる粘液を分泌する機能があります。

前立腺肥大になると…
 前立腺肥大とは、文字通り前立腺が年齢とともにゆっくりと大きくなることです
(図参照)。これにより、尿道や膀胱が圧迫され、尿の出が悪くなったり、頻尿や
残尿感を引き起こしたりします。残尿は、膀胱炎や尿道炎といった感染症の原因
となるので、注意が必要です。ただし、前立腺ガンになる可能性は極めてまれです。
症状が悪化する要因

 前立腺肥大は男性ホルモンと関係の深い疾患ですが、その影響は個人差があるよう
です。一般に脂肪摂取量の増大や精神的なストレスなどが、症状を悪化させる要因とし
てあげられます。前立腺が肥大すると、周囲の組織を炎症させ、それに伴って周囲の
神経が興奮します。頻尿や閉尿(尿が出ない)がひどくなるのは、このためです。なお、
肥大のサイズは症状と直結しませんが感染症を併発すると状態は悪くなります。    

 避けられない、でも改善できる
 程度の差はありますが、高齢男性のほぼ全員が前立腺肥大となります。残念ながら
発症は避けられませんが、適切な治療を受ければ改善する疾患です。男性の更年期
症状、老化現象の一種、という見方もできます。症状が悪化した場合は感染症を引き
起こす恐れがありますから、必ず医療機関で診断してもらいましょう 。
前立腺肥大に限らず、尿は健康のバロメーターになります。常に尿の状態をチェック
し、病気の早期発見を心がけてください。
 


  


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